今から数ヶ月前のことです。スタッフが集まって話し合いをしていました。
一般的に言われている“企業理念”をきちんと決めていきたいね、というのがその日の議題でした。もちろん、そんなことは今まで誰もやったことはないし、初めての体験です。とにかく、今、スタッフが漠然と持っているeXへの想いみたいなものを形にしなきゃ、……そう思っていました。 eX wineを設立してから、たくさんの話し合いをしてきました。ですから、スタッフの間ではeX wineがやりたいことを「感覚」で理解はしていたんです。けれども、いざ言葉にするとなると、これがなかなか難しい。
ワインが日本で本格的に普及し始めてから、まだ20年たらず。もちろん、たくさんのワイン関係者の努力もあって、だいぶワインというお酒も一般的になってきました。 だけど、一方で「蘊蓄」だとか「スノッブ」だとかいうイメージがまだまだ根強いのも確かですし、値段やブランドばかりに目がいってしまったり……ということもあったりします(反省を込めて)。 もともと、ワインはとても楽しいお酒です。ワインを通じて人と人が出会ったり、素敵な時間を過ごすことができたり、ワインというお酒が持つ魅力は数え切れません。そして、その後ろには、一生飲み続けても終わらないくらいの奥深い世界が拡がっています。 その奥深さゆえに、敬遠されたり馴染みがなかったりするのはもったいないことです。だから、そんなワインの楽しさ、文化を少しでも多くの人に知ってもらいたい。それが「ワイン文化の啓蒙」です。文化の啓蒙、なんて言うとちょっとおこがましいかもしれないけれど、私たちにもきっとできることがあるはず。それがeX wineのそもそもの基本であることを改めて確認しました。
確かに、私たちの「ヤリタイコト」はワイン文化の啓蒙ではあるのですが、少し大上段かなあという意見にも納得です。そこで、私たちが「どんなスタンスで活動していくか」ということを考えてみることにしました。
あまりにも本質的な意見に、一同驚いてしまいましたが、よくよく考えると確かに「楽しい場所を提供すること」ですとか「心地よい時間を過ごしていただくこと」を実現しようと思うと、愛っていうのもわかるような気がします。けれども、いかんせん「愛」というテーマはそれこそ何千年も語られ続けてきた大テーマですし、あまりにも大きな概念すぎますよね。ニュアンスはみんな納得しているんだけど、ちょっと違う。そんな感じでした。うーん、本当に微妙ですね、言葉は。
“ケア”という意見を出したのは、英語が得意なスタッフだったのですが、皆にケアについての説明を始めました。それによると、英語の“ケア”って日本語とちょっとニュアンスが違うらしいんです。日本では色々なCMの影響もあって、どちらかと言うと「看護」や「お世話をする」というイメージの言葉ですよね。ところが英語だともう少し「慈しむ」だとか「思いやり」という感じ。ということは、まさに“ラヴ”の意味合いも含んでいるわけです。
今まで色々な意見が出て、初めて皆の意見が一致した瞬間でした。こうして、私たちの合い言葉は「CARE」に決定した、というわけです。 |